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石原聰一郎先生のインタビュー

石原聡一郎先生

ヨット部で学んだチームワークは
外科医になってからも重視している

医療は、一人の医師が一人の患者さんを治すということでなく、「チーム医療」なくしては人を治せません。外科ではとくにチームでの連携、協力が強く求められると思います。
チームワークの大切さは医学部時代に所属していたヨット部で最初に学びました。同じヨットの中に限られた人数の者が乗り、チームワークがなければお互いの命に関わるようなことになりますので、非常に重要なことなのです。外科医になってからもチームワークは特に重視している事柄の一つです。

知識や技術と同じくらい重要なコミュニケーション
患者さんが不安なく治療できる医師でありたい

患者さんは病気でいらっしゃるわけですから、「最もちゃんと治せる医師であることが一番」ということは揺るぎないと思います。どんなにやさしい医師でも、どんなにかっこいい医師でも、治せるものを治せないでは話にならないわけですから。
もちろん“治す”のは難しい病気もたくさんありますが、現在における最新の技術や知識でやるべきことができる医師であることが重要、という意味です。まずはそういう医師でありたいと思っています。
また、最近になってとくに大切に思うことがあります。患者さんは、初めて主治医に会うというような状況は不安感でいっぱいだと思うのですね。そういう不安に対してもちろん技術で応えるわけですが、それだけでなく、自分が担当して、「この先生に出会ってよかった」「この先生に会えたから非常に不安が取れた」「この先生には安心して任せられる」と思ってもらえるようなコミュニケーションというのも、技術や知識と同じくらい大切だと思っています。コミュニケーションによって知識や技術が非常にうまくいったり、いかなかったりということもありますので、とても重要なことだと思いますね。

大腸がんは若い世代でも増えている
日本や中国では炎症性腸疾患も急増

私は消化器外科医で、その中でも消化管、大腸が専門です。大腸の病気で外科が多く関わるのは悪性腫瘍です。大腸がんは非常に多い病気です。
さらに私が専門性を高めて治療していきたいと思っているのは、「潰瘍性大腸炎」とか「クローン病」などに代表される「炎症性腸疾患」という病気です。大腸がんに比べると患者数は少ないですが、いま日本でも明らかに増えてきています。もともとは欧米に比べると少なかったのですけれど、現在は“増える勢い”でいえば、日本あるいは中国などのほうが欧米よりも大きいといえます。
大腸がんについても基本的には増えている状況です。とくに若い世代で増えています。その原因は明確にはわかっていないのですが、若い人のライフスタイルに何らかの原因があるのだろうと考えられ、若年者の大腸がんがいま問題になっています。

大腸がんの手術、抗がん剤治療、放射線治療の成績は良くなってきていると思います。とくに進歩してきている治療の一つは手術ですね。大きく進歩してきています。現在は腹腔鏡とかロボットとかを使った体に侵襲(負担)が少ない治療が広く行われていて、これはこの10年、20年の大きな変化ですね。それによって患者さんの負担が減りましたし、術後の機能を維持するといったことに大腸の領域で非常に大きく貢献し、患者さんの術後の生活の質(QOL)を高めていると思います。
あとは抗がん剤治療とか放射線治療とかは非常に進んできていまして、格段に薬の効果が高まっています。なかなか手術だけでは治せないようながんが、放射線とか抗がん剤の力で治るようになってきているというのはありますね。

がん検診を受けることと、
検診での異常をそのままにしないことが重要

いま日本だと年に15万人くらい新たに大腸がんと診断されるのですが、ほとんど症状が出ません。例えば腹痛とか血便とかの症状が出てから診断・治療が始まると非常に治療が難しくなることがあります。やはり症状が出る前に、診断して、治療を受けていくというのは非常に重要です。
実を言いますと、日本は非常に検診受診率が低いことが問題になっています。もっと問題なのが、検診で異常が出ても、そのままにしてしまう人がすごく多い。それで治療が難しくなってしまったという人をたくさん見てきていますので、皆さんにはぜひ、検診を受けて、異常が出たらしっかり精密検査を受けていただきたいと思います。

早期発見の機会を失わないことが重要
信頼できる「顧問医」をぜひ活用してほしい

私の外科領域では早期発見が重要になります。TOKYO FUTURE CLINICは早期発見のチャンスを与えてくれるような医療機関ですので、ぜひご活用されて、しっかり治せる状態で病気を見つける機会を失わないようにしていただきたいと思います。
「顧問医」の存在は非常に重要と思うのですね。信頼できるかかりつけ医として相談できる人がいるのといないのでは、健康管理という面で大きな差があると思います。現在はインターネットなどに色々な情報がありますが、患者さんがそうした情報を自分で収集して適切な行動をとっていくというのは、意外と難しいものです。相談できる人がいることは重要なことだと思いますね。
日本には高度な医療を提供できる医療機関がたくさんあり平均的なレベルは高いと思いますが、かかりつけ医のネットワークというのは大きいのではないでしょうか。信頼できる医療機関へつなげてもらうためにも、ネットワークをしっかり持っているクリニックの存在は非常に重要だと思います。

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